想い出の一冊vol.02|さかなさんのおすすめ!『赤へ』
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この企画は、ゲストのオススメする一冊を想い出とともにご紹介いただき、私も実際に読んでみて、その本の良さをさらに引き出してみようというコーナーです。
題して
「おもひでぽろぽろ 想い出の一冊」
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第2回のゲストは、華の20-21年組リーダーであり、『みんなのブログ市場』の編集長も務めるブログ界の母「さかなさん」です。
さかなさん、よろしくお願いします。
よろしくお願いします!
ワクワクです!
そういえば、さかなさん。
最近プライベートで変化があったようですね。
そうなんです。
今の肩書きを教えてください!
ずばり、ブロガーです!
わー、専業ブロガーは憧れる響きです!
さかなさん海の生き物なので、きっとヒトデさんみたいになれますね。
海洋生物くくりか…
ゲストの紹介「さかなさん」
名前 | さかなさん |
Twitter(個人) | @sakanasan_nikki |
運営サイト(個人) | さかなさんの日記 |
Twitter (ブログ市場) | @minnano_ichiba |
運営サイト(ブログ市場) | みんなのブログ市場 |
ツイッターフォロワー数が6,000人に迫る勢いのさかなさん。私がツイッターで行っていた自己紹介企画を拡散しまくり、辱めに大いに盛り上げていただき感謝しています。
みんなでワイワイすることが大好きな自他ともに認めるお祭り女ですが、さかなさんのブログからは息吹というか、生命力というか、良い意味で人間臭さのようなものを感じます。さかななのに。
さかなさんは今ツイッターでお祝い企画をやっているので、
このツイートにリプライしてから読み進めてね♪
さかなさんの想い出の一冊
さかなさんの本好きは有名ですね。
読んだ本のまとめ記事も書かれています。
\さかなさんのブログに飛びます/
本は昔から好きだったのですか?
小さいときから大好きでした。
幼稚園に着くなり、まっしぐらに本棚に向かうような子供でしたね。
そんなに小魚のときから!
これはどんな一冊をご紹介いただけるのか楽しみです。
小魚・・・
ちょいちょいはさんでくるな。
では、想い出の一冊をご紹介お願いします。
はい、私の想い出の一冊はこちらです!
タイトル | 赤へ |
著者 | 井上荒野(いのうえあれの) |
出版社 | 祥伝社 |
発売日 | 2016年6月14日 |
ページ数 | 235ページ |
キャッチコピー | ふいに思い知る、すぐそこにあることに。時に静かに、時に声高に—「死」を巡って炙り出される人間の“ほんとう” |
本の概要
直木賞作家が描く「死」を巡る10の物語。
「同じクラスの、岩崎ひかりさんという女生徒が亡くなったそうです」
志帆子がとっさに反応できずにいると、「聞こえてます?」と相手は言った。
連絡網の電話は加藤さんの母親からしかこれまで受けたことはなかったが、このときは父親とおぼしき男性がかけてきていた。
「どうして?」
ようやくそう応じると、「ジシされたそうです」と相手は言った。
「ジシ?」
「はい。自殺されたそうです」
(「雨」より)
読書メーターより引用
読書好きのさかなさんが、なぜこの本を「想い出の一冊」に選んだのか教えてください。
なんといっても、この本を読んでブログを始めたからです。
なんと!さかなさんのルーツなのですね。
とても興味深いです。
はい。この本は短編集ですが「どこかの庭で」という話の中にブログがでてきます。
ふむふむ。
それを読んで、文章の持つ力、ブログの可能性に衝撃を受けました。
自分もこんな風に誰かの心の中に生きてみたいと強く思った、あの時の気持ちは忘れられません。
「誰かの心の中に生きる」
名言いただいちゃいました。
では、この本のおすすめポイントも教えてください。
はい。
さかなさんのおすすめポイント
著者である井上荒野さんは「書かずに、書く」技術が並外れた小説家だと私は思っています。この作品は、その魅力が遺憾なく発揮された短編集です。
「死」にまつわる話が10話収録されているのですが、20ページそこそこのお話の中に登場人物の人生が詰まっていて、どの話ひとつとってもまるで映画を一本見た後のような充実した読後感が味わえます。
ありがとうございます。
「書かずに、書く」という表現がすごく興味をそそりますね。
わー、るきさんがどう感じるのかとても楽しみです。
ふふふ。
さかなさんのおすすめポイントも踏まえて、実際に読んでみます。
さかなさんの想い出とともに読んでみた
読み終わりました~。
いかがでしたか?
さかなさんが言っていたのはこういうことか!と、すごく共感できました。
早速ですが、私もブックレビューを書いてみました。
サクッと読めるブックレビュー
本の概要
1話10分程度で読める短編が10話収録された作品。
まず赤い強烈な装丁に胸騒ぎを覚えますが、いずれの話にも「死」が密接にかかわっています。それは母であったり、妻であったり、はたまた不倫相手の配偶者であったり、イジメていた友人であったりするのですが、いずれも”残される側の人間”にスポットが当たっており「つままれたくないところをつままれる」ような心をキュッと締め付けられる感覚を覚えました。
特徴的な作風
10話ある中で、全体的に淡々と日常が描かれています。関係性や心情、しいては結末めいたものはハッキリと書かれていないことが多く、余韻が多分に残されています。ここがさかなさんの言う「書かずに、書く」部分なのだと実感しました。書かずに読者に想像させる。そういう意味では玄人好みの純文学作品あると言えます。
印象に残った作品
10話の中で特に私が印象に残っているのは、不倫相手の妻が通り魔に刺殺され、徐々に関係性が変わっていく微妙な心情をみごとに書かずに読ませる「逃げる」。また、娘(妻)を亡くした義母と娘婿の決して本音では会話しない両者のやるせない心情を描いた「赤へ」。さらに、死を悟った見ず知らずの庭ブロガーに影響を受けている女性を描いた、さかなさんのルーツでもある「どこかの庭で」。
どれも素晴らしい作品ですが、これら3作品は読んだ後の余韻が深く残りました。
まとめ
全体的にハッピーエンドなストーリーではありません。いや、それは私がそう読み取っただけかもしれません。人間の弱さ、儚さ、焦燥感、嫉妬、後ろめたさのような感情を描いていますが、読者の想像力によって受け取り方が変わりそうです。人間の複雑な心情を想像しながら読むことが好きな方にオススメできます。
〆
さすが読書特化サイトを運営しているだけありますね。
えへへ。
私の感覚的な感想を言語化していただいて、ありがとうございます。
では、さかなさん。
ずばりこの本の評価はさかな何匹でしょうか?
さかな3匹です!
でました!
過去最高のさかなをいただきました!
なんだそれ
さかなさんにオススメしたい本
お返しと言ってはなんですが、僭越ながらさかなさんにオススメしたい本があります。
わー、楽しみです。
突然ですが、さかなさんはあと何年生きるつもりで人生をすごしていますか?
3日です!
想定外の回答・・・
さかなの体(てい)なのかな?
毎日明日死ぬかもって思いながら生きるのはちょっとしんどいので、
あと3日でやること全部やるぞ!ってつもりで生きてます。
水を得た魚のように語る…
まあいいか、進めよう。
さかなさんにおすすめしたい本
この作品は、8年後に小惑星が衝突し地球が滅亡する、と世界に報道されてから5年が過ぎた頃が舞台になっています。つまり全人類の余命はあと3年です。
作風は純文学と大衆文学で全く違いますが、『赤へ』との共通点は「死」に対峙している点と、「短編集」というところです。
人はあと数年しか生きられないとわかっていれば、きっと生き方が変わると思うのですが、実際にはいつ死ぬかなんてわからないわけで…
普段からできるだけ後悔の少ない決断をしようと考えさせられます。
私が絶対好きなやつやないですか…。
もともと伊坂幸太郎さんも好きなので、これは読むしかないですね!
さかなさん、今回は本当にありがとうございました。
自分の好きな本の話ができるのって最高に楽しいですね。
こちらこそありがとうございました。
そう言っていただけて嬉しいです。
これからも素敵な読書ライフを。
編集後記
新たな出会い
第2回の想い出の一冊。いかがでしたでしょうか。
実はこの『赤へ』という作品は、ゲストのさかなさん自身も書評記事を書かれています。
想い出の一冊に選出するだけあり、さかなさんの想いのこもった表現力もぜひ堪能してください。
私自身、普段はそこまで純文学作品を読む機会が多くないため、この企画がなければ『赤へ』を手に取ることはなかったかもしれません。
でも、いざ読んでみると文学の面白さを再認識できますね。
さかなさん、素晴らしい作品を紹介いただきありがとうございました。
活字越しの景色
さて、企画を通じてもうひとつ嬉しいことがありました。
それはさかなさんが専業ブロガーとしての決意表明をつづったこの記事。
以下は記事を抜粋させていただきます。
いわば、私にとって『さかなさんの日記』は、『庭』なんです。
私の好きなようにできる、私だけの庭。
私は私の好きな種を好きな所に植えます。美しく咲き誇る日を夢見て。
でも、庭は家の中とは違います。
そこは、不特定多数の人が見るかもしれない場所です。
道行く人が私の庭を見て「素敵だな」と足を止めてくれたら嬉しい。
そして「こんな素敵な庭を作っているのは、どんな人なんだろう」と興味を持ってくれたらもっと嬉しい。
そして、「素敵な庭ですね」と声をかけてもらえたらもっともっと嬉しい。
私の目指す『さかなさんの日記』は、そんな場所です。
この「庭」という表現がまさしく『赤へ』にでてくる庭ブロガーの表現と重なる部分があり、さすがさかなさんのルーツだと思っていた時です。
私とさかなさんの共通のフォロワーさんでもある、りりーちゃんのコメントに目を奪われました。
- 『赤へ』を読んでいること
- さかなさんのルーツが『赤へ』にあることを知っていること
- さかなさんのこの記事を読んでいること
この3つを満たしていないと、このコメントはでてきません。
活字を通して誰かと同じ景色を思い浮かべることができる。
これはすごく嬉しい経験でした。
第3回に向けて
第1回のゲストにどんぐり所長をお呼びしたのは実験台企画段階からご相談させていただいた経緯があったからですが、第2回のゲストにさかなさんをお呼びしたのにも理由があります。
それは、私がツイッター連動企画として行っていた「るきさん企画やめるってよ」にたくさん応援いただいた優勝者の副賞としての位置付けです。
今はこちらからゲスト出演をオファーしていますが、いつかこの「想い出の一冊」のゲストも公募制にしていきたいと思っています。
我こそは、という方はぜひ想い出の一冊に何を選ぶか考えておいてください。
ではまた次回お会いしましょう。
今回ご紹介した本
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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