ブックレビュー|『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』佐渡島庸平(幻冬舎)
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この記事でわかること
- 本の概要
- 管理人るきの独自採点
- 読書目安時間
- この本をオススメする人
- この本の次に読むオススメ本
今回は『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』佐渡島庸平 著(幻冬舎)をレビューします。
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』ってどんな本?
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』のスペック
タイトル | WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. |
著者 | 佐渡島庸平 |
出版社 | 幻冬舎 |
発売日 | 2018年5月10日 |
ページ数 | 270ページ |
キャッチコピー | 現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ |
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. 』の内容
本書は、一言でいうと「コミュニティ論」について書かれています。
もっと大枠でとらえると、「ネット社会において生きやすい世の中にするためのヒント」が隠されていると感じました。
この本でわかる内容
- 孤独な現代社会におけるコミュニティの意義
- コミュニティに属して情報を発信する重要性
- ビジネスにおけるSNSの活用方法
- 自分メディアを熱狂させる方法
「コミュニティ」ってちょっと曖昧なワードですよね…
人は今まで自分の意思とは関係なく、地域・学校・会社といった、生活していく上で必要なコミュニティに参加していました。
しかし、ときは令和。今はもうインターネットの時代。
SNSに代表されるように、自らの意思で参加するコミュニティを選択でき、オンライン上には選択肢が無数に広がっています。
でも、著者はこのような現代社会を、以下のように捉えています。
自由が増えて、孤独になる
生き方の幅が広がって、苦しくなる
本書では、昔とはカタチが変わってきたコミュニティの在り方を考えるとともに、コミュニティをアップデートする必要性について問題提起をしている、著者のコミュニティ論が詰まった一冊です。
「SNS時代の教科書」とも呼べる内容です
豆知識 : タイトルのこだわり
英語のタイトルが本の内容を分かりにくくしていますが、このタイトルの『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』は、編集者である著者・佐渡島庸平さんが担当していた、漫画『宇宙兄弟』(小山宙哉 著)のワンシーンから採られたものです。
また、通常、英語のタイトルの本は売れにくいため、出版社としては避けることが多いそうですが、本書を担当した幻冬舎の異端児編集者・箕輪厚介さんは、「売れる売れないではなく、自分が読みたい」から、英語タイトルを採用したことを『死ぬこと以外かすり傷』(箕輪厚介 著)の中で明かしていました。
著者 佐渡島庸平について
- 1979年生まれ、兵庫県神戸市出身
- 実業家、編集者、著作家
- 株式会社コルク 代表取締役会長(本書執筆時は社長)
- オンラインサロン「コルクラボ」を主宰
著者の佐渡島庸平さんを知ったのは、私が愛用しているソーシャル経済メディア「NewsPicks」の投資教養番組「INVESTORS」に出演されていたからです。(いつのまにか当番組の司会を務めていました)
番組内では、非常に物腰柔らかく、クレバーな印象を持っています。
そんな佐渡島さんは、中学時代を南アフリカ共和国で過ごし、灘高校、東京大学文学部を卒業したエリート。
その後、2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部にて数々のヒット作を担当。
主な担当作品
- バカボンド(井上雄彦)
- ドラゴン桜(三田紀房)
- 働きマン(安野モヨコ)
- 宇宙兄弟(小山宙哉)
- モダンタイムス(伊坂幸太郎)
かなりのヒットメーカーですね
2012年に講談社を退社し、作家のエージェント会社「コルク」を創業。
コルクでは、漫画『君たちはどう生きるか』が大ヒット。
2017年に、コミュニティ運営を学ぶことを目的としたオンラインサロン「コルクラボ」を設立。
サロン内での愛称は「サディ」。
本書に収録されている羽賀翔一先生の「今日のコルク」を読めば、佐渡島さんの人柄がよくわかります
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』の採点
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』のるきスコア
- 自分でコミュニティを運営している方
- SNSアカウントを育てたい方
- 出版社で働きたい方
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』からの学び
SNS否定派⁉
かつての私は、SNSが好きではありませんでした。
「リア充」たちが、オシャレな写真を不特定多数に発信することに意味が見い出せず、ネガティブな感情しか生み出さないものと思っていたからです。
SNSは自己顕示欲や承認欲求のカタマリだと思っていました
しかし、今やSNSはビジネスにも欠かせないツールとなっており、ネット社会において自分の欲しい情報だけを選別して得るためには、非常に合理的なツールに進化しています。
そんなこんなで、いつからか私もネット上のコミュニティに参加するようになり、今ではこのブログで情報発信までするようになりました。
使い方さえ間違えなければ、SNSは非常に便利です
共犯者をつくる!
最近では特定の興味をもった人たちが集まる「オンラインサロン」という、新たなコミュニティが流行しています。
日本で一番の会員数を誇るのは、芸人キングコングの西野亮廣さんが運営する「西野亮廣エンタメ研究所」。
2021年現在で6~7万人の会員がいるそうです
そんな西野亮廣さんの著書『革命のファンファーレ』の中に、コミュニティを運営する上での秘伝の技が書かれています。
それは、
ファンを巻き込んで共犯者にすること
これは『えんとつ町のプペル』という絵本を売る戦略として、クラウドファンディングや絵師の分担といった前代未聞の手法を取り入れたことで、単純に「プロジェクトに関わる人を増やす」という副産物を生んでいます。
その結果、プロジェクトに関わる人が自発的にプロモーション活動を始め、自分事として捉えるようになります。
つまり、ファンの共犯者化ですね
私も以前、労働組合の一環で選挙活動を手伝ったことがありますが、多くの人を巻き込むことで選挙が自分事になり、中立者を支援者側に取り込むことができました。
そして、これに関しては本書の著者・佐渡島さんも、コミュニティを熱狂させる方法として「余白をつくる」という表現で同じことを言っています。
コミュニティを考えるオンラインサロン「コルクラボ」の運営を考える中で、型を決めずにメンバーが自由に行動できるように設計することで、自主性が生まれたと言います。
ビジネスへ応用しよう!
これは単にオンラインサロンの運営だけでなく、ビジネスにも通ずる重要なヒントです。
例えば、プロジェクトのリーダーを任されたとき。
メンバーの行動をガチガチに決めてしまわずに、裁量を与えた方が議論が活発化します。
ビジネスだけでなく、部活でも、サークルでも、ソシャゲのギルド運営でも、あらゆるコミュニティ活動に応用できるので、コミュニティを熱狂させたい方は「共犯者づくり」を意識してください。
型にとらわれず、コミュニティをアップデートしてみましょう
まとめ
- 現代社会におけるコミュニティの重要性がよくわかる
- 「SNS時代の教科書」とも言える内容
- 自分メディアを育てたい方は必見
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』の次に読むオススメ本
『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』のキーワードの1つである「なめらかな社会」。
『WE ARE~』がコミュニティの観点から、なめらかな社会を論じているのに対して、
『なめらかなお金がめぐる社会。』ではお金の観点から、なめらかな社会を論じています。
“生きやすい世の中にするためのヒント”を得ることができるのでオススメです。
では、また次の本でお逢いしましょう♪
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